前橋市に新たな公共施設の定義を定着させようと奮闘された小川晶市長が、ついに11月25日、その職を辞しました。ただし、これは感動のフィナーレではありません。不信任決議という「クビ宣告」から逃げ出し、あろうことか「再出馬」という名のホラー映画の続編を撮ろうとしているのです。33万人の市民を強制的にエキストラ参加させ、税金1億円を制作費として浪費する、この悪夢のような劇場の幕開けに、まずは盛大なブーイングを送りましょう。
11月25日の退職願提出は美談ではない 不信任決議逃れと退職金確保のための卑劣な計算
市民の怒りよりも保身を優先したタイムリミット寸前の駆け込み退職
前橋市政における最大の汚点として歴史に刻まれるであろう11月25日。小川晶市長が提出した退職願を、責任を取ったと解釈する人間がいるとすれば、それはよほどのお人好しか、現実が見えていない信者だけでしょう。
この日付には、政治屋特有の腐臭が漂う計算が見え透いています。11月27日に開会する定例市議会。ここで待ち受けていたのは、市長に対する不信任決議案の提出でした。可決されれば失職、あるいは議会解散という、彼女にとって最も分が悪く、かつ経歴に致命的な傷を残すシナリオが確定していました。
つまり、今回の辞職は反省でも謝罪でもありません。クビを宣告される前に自分から辞めることで、退職金を確保し、不名誉な失職というレッテルを回避するための、極めて個人的かつ打算的な逃走劇に過ぎません。9月の報道から2ヶ月間も居座り続け、給与カットという子供騙しのパフォーマンスで時間を稼ぎ、いよいよ逃げ場がなくなって初めて白旗を上げる。その姿に、トップとしての潔さは微塵もなく、あるのはただ、自分の立場を守りたいという浅ましい執着心だけです。
けじめという言葉を汚すな 被害者面で再起動を図る厚かましさ
彼女は退職にあたり、自らの行動に対するけじめをつけると発言しました。言葉の定義を根本から履き違えています。公人が不祥事を起こした際のけじめとは、事実をすべて詳らかにし、納税者に謝罪し、二度と公職には就かないと誓って去ることです。
しかし、小川氏の行動はどうでしょう。ラブホテルでの密会については男女の関係はないという、中学生でもつかないような嘘を突き通し、何一つ真相を語らないまま、あろうことか再出馬の意向をちらつかせているのです。
これはけじめではなく、リセットボタンです。ゲーム感覚で市政を投げ出し、ほとぼりが冷めたら(冷めると思っているのが驚きですが)コンティニューできると考えている。その精神構造は、責任感という概念が欠落したサイコパス的な何かを感じさせます。市民は彼女のプライドを回復させるためのNPC(ノンプレイヤーキャラクター)ではありません。
再出馬意向という名のホラー 33万人の前橋市民を愚弄するメンタリティの正体
ラブホ密会を会議と言い張る人物に市政を任せる狂気
小川氏は、辞職後の出直し選挙への立候補を示唆しています。このニュースを聞いた時、多くの市民が耳を疑い、そして背筋が凍るような恐怖を覚えたはずです。
改めて事実を整理しましょう。既婚男性職員と、10回以上、ラブホテルを利用した。この事実は動きません。本人が男女の関係を否定しようが、密室に二人きりで長時間滞在した事実は消えないのです。
もし彼女が主張するように、あれがやましいことのない会議や休憩だったとしましょう。それはつまり、前橋市の市長は、公務や重要な打ち合わせを、市役所の応接室でも会議室でもなく、ピンク色の照明が灯るラブホテルのベッドサイドで行うという、常軌を逸した判断能力の持ち主であることの証明になります。
不倫であれば倫理的な問題ですが、会議であれば知能と危機管理能力の問題です。どちらに転んでも、市長としての適格性はゼロどころかマイナスです。そんな人物が、信頼を取り戻すと叫んで選挙カーに乗る。これはもはや政治活動ではなく、市民に対するハラスメントです。
女性活躍の看板を泥沼に沈めた罪の重さ
彼女は初の女性市長という期待を背負って当選しました。しかし、彼女がやったことは何だったか。女性の社会進出やリーダーシップの向上に貢献するどころか、女性市長は結局スキャンダルで潰れる、感情で動く、公私混同するという、昭和の時代から続く偏見を強化しただけです。
全国で真面目に活動している女性政治家たちの顔に泥を塗り、ガラスの天井を自らの手で補強した罪は万死に値します。ラブホテル密会という、最も安っぽいスキャンダルでキャリアを汚した彼女に、再び女性の代表としてマイクを握る資格など、未来永劫存在するはずがありません。
税金1億円焼却事件 伊東市の悲劇を再現する確信犯的浪費
自分の就職活動に公金を使うな 選挙費用の現実
小川氏が再出馬を強行すれば、そこには莫大な税金が投入されます。前回の伊東市の事例でも触れましたが、市長選挙には数千万円から1億円近い公費がかかります。
これは彼女のポケットマネーではありません。市民が汗水垂らして働いて納めた税金です。本来なら、老朽化した道路の補修、学校のエアコン設置、高齢者の福祉サービスに使われるべき、命の金です。
それを、一度信頼を裏切って辞めた人間が、私はまだやれると自己主張するためだけのイベントに使い込む。これを税金泥棒と言わずして何と言うのでしょうか。彼女が立候補届を出した瞬間、前橋市は1億円の現金を焼却炉に投げ込むのと同じ損失を被るのです。
市政を停滞させないと言っていた口で、市政の貴重な財源を無駄な選挙で食い潰す。言行不一致も甚だしい。彼女にとって前橋市は、自分の承認欲求を満たすための財布でしかないのでしょう。
当選の見込みなき選挙戦に挑む無責任な自己愛
さらに救いようがないのは、この出直し選挙に勝算が万に一つもないことです。ネットの声、市民の声、議会の9割からのNO。どこを見渡しても、彼女を支持する要素はありません。
結果が見えている選挙に、多額の税金と、市職員の膨大な労力を使わせる。落選して終わり、ではありません。その過程で失われた金と時間は二度と戻らないのです。
私が悪かった、もう辞めますと素直に消えれば、選挙費用は最小限で済み、市政の混乱も収束したはずです。しかし、彼女の肥大化した自己愛はそれを許さない。私は被害者だ、私はまだ必要とされている、という妄想に取り憑かれ、市全体を巻き込んだ自爆テロのような選挙戦を仕掛けようとしているのです。
疑惑のデパート 9月24日から続く嘘と欺瞞のタイムライン
記録的短時間大雨の日にラブホ待機という危機管理の欠落
忘れてはならないのが、彼女がラブホテルにいた日時です。群馬県内で記録的短時間大雨情報が出され、災害の危険が迫っていたその時、市の最高責任者はどこにいたか。
連絡は取れる体制だったと言い訳していますが、ラブホテルの密室からどうやって指揮を執るつもりだったのでしょうか。現場の職員が泥にまみれて対応している最中に、トップは情事にふけっていた(あるいは休憩していた)。この事実だけで、彼女は即刻罷免されるべきでした。
市民の命よりも、男との時間を優先した。この烙印は、どれだけ美しい言葉を並べても消すことはできません。災害大国日本の自治体首長として、これほど致命的な欠格事由があるでしょうか。
説明責任の放棄と論点のすり替えテクニック
会見や議会答弁において、彼女は一貫して核心部分をはぐらかしてきました。プライベートなことなので、相手があることなので、捜査機関ではないので。
都合の悪いことは全てこの定型句で逃げ切り、一方で私の想いは、これまでの実績はと、自分に酔った演説だけは雄弁に語る。典型的な詐欺師の手口です。
本当にやましいことがないなら、ホテルの領収書、利用明細、その場で行われたという会議の議事録、全てを公開すればいいだけの話です。それができないのは、出せば終わるような真実がそこにあるからに他なりません。沈黙は金ではなく、この場合は自白です。
市民へのエールという名の最終通告 悪夢を終わらせるための唯一の選択
27日付退職は終わりではなく戦いの始まり
小川氏が退職したことで、一安心している市民もいるかもしれません。しかし、油断は禁物です。彼女は諦めていません。ゾンビのように蘇り、選挙戦という名のホラーショーを強行しようとしています。
ここで市民が試されます。あんなことしちゃったけど、反省してるみたいだし、一度くらいチャンスをあげようか。そんな甘い考えが、前橋市を第二の伊東市、あるいはそれ以上の破綻した自治体へと転落させます。
情けは人のためならずと言いますが、このケースに限っては、情けは仇(あだ)となります。彼女に投票することは、ラブホ密会を肯定し、税金の無駄遣いを推奨し、嘘つきがトップに立つことを容認する共犯者になることと同義です。
拒絶こそが最大の愛 二度と公の場に出さない慈悲
小川晶ちゃんへ。貴女への最後のエールを送ります。
その鋼のメンタル、現実を都合よく書き換える認知能力、そして恥という概念を持たない生き方。それはある意味で才能です。しかし、その才能を活かす場所は、間違いなく市役所ではありません。
貴女が再出馬することで、前橋市は全国の笑いものになります。前橋ってあのラブホ市長のところでしょ?と、数年、いや数十年にわたって嘲笑の対象になります。市民のプライドをこれ以上、貴女の性欲と自己顕示欲の犠牲にしないでいただきたい。
本当に姿勢を正したいのであれば、出直し選挙などという寝言は今すぐ撤回し、静かに、誰の目にも触れない場所へ消え去ることです。それが、貴女が前橋市に対してできる、最初で最後の、そして唯一の貢献です。
それでも出るというなら、止めはしません。圧倒的な民意の差を見せつけられ、供託金を没収され、公衆の面前で政治家としての死刑宣告を受けるがいいでしょう。私たちはその無様な最期を、軽蔑と冷笑を込めて見届けます。
さようなら、小川元市長。貴女の物語はここでジ・エンドです。アンコールは永遠にありません。
