白昼堂々、公用車でホテルへ。市民の信頼を乗せて走るべき市長が、白々しい弁明と責任逃れのためだけに暴走している。ふた月で10回以上という常軌を逸した頻度で繰り返された、小川晶(あきら)市長(42)とその部下による「ラブホテル密会」。市長は「男女の関係はない」の一点張りだが、その言葉を信じる市民が一体何人いるというのか。市役所に殺到した5400件以上の苦情こそが、市民の偽らざる答えである。もはやこれは単なるスキャンダルではない。一人の指導者の資質欠如が、前橋市の機能そのものを停止させかねない、重大な市政崩壊の危機である。
ふた月で10回超え 前橋市長のホテル密会が招いた市政崩壊の序曲
市長という職務の重さを、この人物は一体どこまで理解しているのだろうか。公務の合間を縫うようにして繰り返されたホテルでの密会は、もはや「公私混同」という生易しい言葉で片付けられるレベルを遥かに超えている。その行動が招いた結果は、案の定、市政の深刻な停滞という最悪の形で市民生活に跳ね返ってきた。
市民の祭典から逃亡 前橋まつり欠席という前代未聞の職務放棄
「マスコミ報道の過熱」を理由に、市長が伝統ある「前橋まつり」への出席を取りやめたというニュースは、多くの市民に呆れと怒りをもたらした。言うまでもなく、祭りの主役は市民である。その市民の前に姿を現すことすらできない指導者に、一体何が務まるというのか。自らが蒔いた種によって起きた騒動から逃げるために、市民との最も重要な交流の場を放棄する。これは単なる欠席ではない。市民に対する明確な敵前逃亡であり、市長としての職務を完全に放棄したも同然の行為だ。報道が過熱しているのなら、なおのこと市民の前に立ち、自らの言葉で説明責任を果たすのがトップの責務ではないか。その覚悟も気概もないのなら、もはやその椅子に座り続ける資格はない。
鳴り響く5400件の苦情電話 市役所を麻痺させた市長の居座り
市役所の電話は鳴り止まなかった。その数、実に5400件以上。一件一件に込められた市民の怒り、失望、そして不安の声を、小川市長は一体どう受け止めているのだろうか。「考える時間が欲しい」などと、まるで他人事のように繰り返すその口から、市民への謝罪や反省の言葉は一向に聞こえてこない。市長一人の不祥事のせいで、市役所職員は市民からの厳しい叱責の矢面に立たされ、本来行うべき業務に支障をきたしている。市政の停滞は、市長が祭りを欠席したことだけではない。市庁舎の内部から、確実に機能不全に陥っているのだ。この混乱の全ての元凶が、トップの座に居座り続ける市長自身であることは火を見るより明らかである。
部下に全責任を擦り付ける 小川市長のあまりに姑息な保身術3つの疑問
自身の進退が問われる中、小川市長が繰り出した次なる一手は、我々の想像を絶するほどに醜悪で卑劣なものだった。なんと、ホテルでの密会は全て部下である元秘書課長の発案だったと主張し始めたのだ。市議会に対して行われた非公開の説明会で披露されたこの「新説」は、保身のためなら部下を盾にすることも厭わない、指導者としてあるまじき姿を浮き彫りにした。
弁護士が代読した「私が不適切な場所を…」メッセージの胡散臭さ
驚くべきことに、説明会には密会相手であった森山元秘書課長(仮名)の代理人弁護士が出席。そして、「市長と話す場所の選定を誤った」「私が不適切な場所を思いついてしまった」などという、森山氏からのメッセージなるものを読み上げたという。あまりにも出来すぎたストーリーではないか。なぜ本人が姿を見せず、弁護士が代読するのか。本当に自らの意思で書かれたメッセージなのか。そもそも、一介の部下が、市長に対して「ホテルで話しましょう」などと提案することが社会通念上あり得るのだろうか。このメッセージは、森山氏の自発的な謝罪というより、市長の延命のために用意された、あまりにも胡散臭いシナリオだと断じざるを得ない。
「市長に逆らえない」職員たちが同情する被害者という本当の構図
市長側の稚拙な責任転嫁を、現場の職員たちは冷ややかな目で見ている。「森山さんのことを知っている大方の議員や職員は、すぐに“変なメッセージ”だと思ったはずです」。記事にあるこの証言こそが真実を物語っている。部下であった森山氏は、周囲から「ホテルに行こうなどと言うタイプではない」と見られており、むしろ「市長の権威に逆らえなかった“被害者”」として同情を集めているという。この構図こそが、今回の問題の本質を突いている。これは対等な関係で起きた密会などではない。絶対的な権力者である市長と、それに逆らえない部下という、歪んだパワーバランスの上で起きた事件なのだ。その部下を、今度は自らの保身のために切り捨てようとする行為は、断じて許されるものではない。
「水曜どうでしょう」を呼んだ功労者の悲劇 森山元課長の憔悴と家庭崩壊の危機
市長が責任をなすりつけようとしている森山氏とは、一体どのような人物なのか。彼は決して、上司の言いなりになるだけの無気力な職員ではなかった。むしろ、前橋市のために斬新なアイデアと行動力で貢献してきた、有能な「功労者」だったのである。そんな人物が今、心身ともに追い詰められ、家庭崩壊の危機に瀕している。
ユーモアと行動力で「道の駅」を成功させた稀有な才能
秘書課長になる前、森山氏は「道の駅推進室長」として、〈道の駅まえばし赤城〉のプロジェクトを成功に導いた立役者だった。特に、大人気テレビ番組『水曜どうでしょう』のイベントを招致した手腕は、市役所内で「『水曜どうでしょう』を前橋に呼んだ男」として伝説になっているという。量子コンピュータの専門知識を語る知的な一面と、「台湾で虫を食べてきました」と返す抜群のユーモアセンスを併せ持つ、実に魅力的な人物ではないか。そんな彼が、なぜ市長との密会に付き合わされ、あげくの果てに全ての責任を押し付けられなければならないのか。理不尽としか言いようがない。
降格、休職、そして家庭の危機 追い詰められた部下の窮状
輝かしい実績を持つ彼に異変が起きたのは、今年の夏。会議の後に真っ青な顔で立ち尽くし、「部署異動したい」と弱々しく漏らすようになっていたという。そして事件発覚後、彼は「総務部職員課副参事」という事実上の“係長クラス”に降格。現在は心労からか、休暇を取り、職場復帰の目処も立っていない。さらに深刻なのは、彼の家庭状況だ。婿入りした身である森山氏は、自宅に居場所がないかもしれず、弁護士によれば奥さんも憔悴しきっているという。高校生の息子もいる中で、家庭が崩壊していないか、周囲は心配している。一人の有能な職員とその家族の人生をここまで狂わせた責任を、小川市長は一体どう取るつもりなのか。
前橋まつりも欠席 市政停滞を招いた市長の居座りが許されない決定的理由
お相手の窮状を知ってか知らずか、小川市長は6日の会見で、またしても「考える時間が欲しい」と述べた。もはや、この言葉は時間稼ぎの常套句でしかない。彼が考えるべきは、どうすれば市長の座に居座り続けられるか、ではない。一刻も早く職を辞し、市民と、そして人生を狂わせた部下に対して、どう責任を取るかである。
考える時間ではなく辞任届に署名する覚悟こそが市長の責務
市議会の全会派が「進退を速やかに決断してほしい」と申入書を提出した意味は、極めて重い。これは議会、ひいては市民からの「不信任」に他ならない。にもかかわらず、のらりくらりと時間稼ぎを続ける姿勢は、前橋市の最高責任者としてあるまじき無責任の極みだ。市長が一日その座に居座るごとに、市政は停滞し、市民の信頼は失墜し、職員の士気は低下し続ける。前橋市が被る損害は計り知れない。もはや小川市長に与えられた選択肢は一つしかない。潔く自らの過ちを認め、即刻辞任することだ。それが、混乱を招いたことに対する、唯一にして最低限の責任の取り方である。これ以上、市民と市役所を愚弄し続けることは断じて許されない。

 
			 
			 
			 
			 
			 
			 
			