-
悪魔・憑依
死霊のはらわた(2013)はなぜ成功した?フェデ・アルバレス抜擢の裏側
1981年、自主映画に近い環境から生まれた『死霊のはらわた』は、やがてカルト映画の代名詞になった。それから約30年後、この伝説を真正面から作り直すという企画が動き出す。折しも同じ時期、ハリウッドは『エルム街の悪夢』『13日の金曜日』『ハロウィン』など名作ホラーのリメイクを量産しては軒並み不評を買っていた。その中で、なぜ2013年版『死霊のはらわた』だけが評価されたのか。監督に選ばれたハリウッド長編未経験のフェデ・アルバレス、脚本に非公表で関わったダイアブロ・コーディ、そして原点の中心... -
悪魔・憑依
死霊のはらわた3『キャプテン・スーパーマーケット』はなぜ中世コメディに?
チェーンソーを右腕に装着した男が、中世の城で骸骨軍団と斬り合う——『死霊のはらわた』シリーズ第3作『キャプテン・スーパーマーケット(Army of Darkness)』は、そんなバカバカしい光景を大真面目に描き切る一本だ。恐怖よりも冒険と笑いに大きく舵を切ったこの異色作は、なぜここまで振り切った内容になったのか。公開年をめぐる混乱、邦題の由来、2つの結末の違い、そして製作の裏側にあったスタジオとの綱引きまで、公開当時の資料をたどりながら整理していく。 『キャプテン・スーパーマーケット』——『死霊の... -
悪魔・憑依
死霊のはらわたIIはなぜ「怖いのに笑える」のか?制約が生んだホラーコメディの原点
山小屋の一夜を、なぜ今も語ってしまうのか。『死霊のはらわたII』(1987)は、当時の興行成績だけを見れば中規模以下のヒットに過ぎなかった一本だ。しかし中世編を撮る予算がない、前作の映像も使えない、MPAAの審査すら通せない——そんな制約の連続が、結果的に「怖いのに笑える」という独自のスタイルを生み出した。制作の裏側を掘り下げながら、この映画がなぜ40年近く経った今も参照され続けているのかを見ていく。 あらすじ 恋人リンダとドライブ中に古い山小屋へ迷い込んだアッシュは、そこで見つけた「死者... -
悪魔・憑依
死霊のはらわた(1981)制作秘話|予算35万ドルの自主映画が伝説になるまで
製作費はおよそ35万ドル。監督は撮影直前に20歳になったばかりの無名の若者。主演は素人同然の友人。それでも配給会社に軒並み門前払いを食らったこの映画は、最終的に製作費の数倍から数十倍とも言われる興行収入を稼ぎ出し、今日「史上最高のホラー映画」の一本に数えられるまでになった。サム・ライミ監督のデビュー作『死霊のはらわた』(The Evil Dead, 1981)は、なぜここまでの成功を収められたのか。皮肉なのは、その成功を後押ししたのが「絶賛」だけでなく「弾圧」でもあったという点だ。誕生から興行、規... -
吸血鬼・怪物
キラーコンドーム解説|なぜ30年後の今も語り継がれるのか
キラーコンドームというタイトルを初めて見た人の多くは、きっとこう思うでしょう。 「コンドームが人を襲う映画なんて、ただの悪ふざけではないか」 実際、その感想は間違っていません。 たしかにこの映画には怪物コンドームが登場します。 しかもお決まりのように男性を襲います。 設定だけ聞けば完全な正真正銘のおバカ映画です。 ところが不思議なことに、本作は公開から約30年が経った現在でも語り継がれています。 2023年にはディレクターズカット完全版が公開され、若い映画ファンからも再評価されました。... -
吸血鬼・怪物
ジョーズ2は本当にひどいのか 前作との違いと評価を映画好き目線で本音考察
ジョーズ2は、前作のジョーズを超えた映画ではありません。ただし、ひどい続編と片づけるにはあまりにも惜しい作品です。 前作にあった社会派ドラマの重さ、見えない恐怖、人間同士の濃いぶつかり合いは弱くなりました。その代わり、若者たちが海の上で逃げ場を失うパニック映画として見ると、今でも語れる場面があります。 ジョーズ2は決して傑作ではない。でも、続編映画が前作の成功をどう背負い、どこで苦しみ、何を失ったのかを見せてくれる一本です。 ジョーズ2とはどんな映画なのか ジョーズ2は、1978年に... -
極限パニック
ジョーズ考察 なぜ今も怖いのか サメより恐ろしい人間社会と名作映画の理由
名作ジョーズが今も怖い理由は、巨大ザメの迫力だけではありません。本当に怖いのは、危険を知りながら観光収入を優先する町の姿勢です。 サメは海の中にいます。でも、人命より利益を選ぶ判断は、陸の上にあります。 だからジョーズは、ただのサメ映画では終わりません。1975年の政治不信や景気不安を映した社会派パニック映画であり、第48回アカデミー賞では作曲賞、編集賞、録音賞の3部門を受賞した名作です。 音楽、編集、音響、そして人間社会の判断ミス。そのすべてが重なったからこそ、ジョーズは今も色あ... -
吸血鬼・怪物
スペースバンパイアはなぜ再評価されたのか 興行失敗からカルト映画になったSFホラーの正体
スペースバンパイアは、1985年公開当時こそ興行的に苦戦しましたが、今では1980年代SFホラーを語るうえで外せないカルト映画です。理由は単純です。宇宙SF、吸血鬼、ゾンビ、官能ホラー、終末パニックを、ひとつの映画に無理やり詰め込んだからです。完成度だけで見れば荒い。けれど、マチルダ・メイの存在感、ロンドン崩壊の映像、ヘンリー・マンシーニの壮大な音楽は、一度観ると何故か忘れられません。スペースバンパイアは、世間でいう名作ではなく、失敗だといいたくなる怪作です。 スペースバンパイアとはど... -
感染・ゾンビ
SVZ ストリッパーVSゾンビはなぜ低評価なのか ゾンビ・ストリッパーズとは違うDVD時代の怪作
SVZ ストリッパーVSゾンビは、よくあるゾンビ映画を期待して観るとかなり苦しい作品です。怖さは弱く、映像は安く、演技も学芸会レベルかもしれません。ただし、この映画は劇場で大ヒットを狙った作品ではありません。DVD棚やオンラインレンタルで、変なB級ホラーを探す人に向けて作られた一本です。 同じ2008年前後のゾンビストリッパー系映画として、ゾンビ・ストリッパーズと比べられることもあります。ただ、SVZ ストリッパーVSゾンビは、反戦風刺や有名キャストで見せる映画ではありません。もっと小さく、も... -
感染・ゾンビ
ゾンビ・ストリッパーズはひどいのか 低評価B級ホラーに隠れた反戦風刺と感想
ゾンビ・ストリッパーズは、ただのお下品なB級ホラーではありません。怖いゾンビ映画を期待するとがっかりしますが、低評価B級ホラーを時代背景から読むのが好きな人には刺さります。2008年のアメリカ社会、ブッシュ政権末期の反戦ムード、女性の身体を売り物にする怖さまで詰め込んだ、かなりクセの強いカルト映画です。名作とは言いにくい。けれど、ひどい映画の一言で捨てるには少し惜しい作品です。 この記事では、ゾンビ・ストリッパーズのあらすじ、感想、評判、興行収入、時代背景、隠れたテーマを調査デー...