おっぱいゾンビは、怖いゾンビ映画を期待して見るとかなり厳しい作品です。
本作の魅力は、完成度の高さではなく、低予算の粗さ、悪趣味な見世物感、そして強すぎる邦題にあります。
日本では劇場未公開で、2012年1月13日にDVDとして流通した英国B級ホラーです。
名作ではありません。けれど、出来がひどいのに忘れにくい。
その妙な引っかかりこそ、おっぱいゾンビが今も語られる理由です。
元資料では、本作を2009年の映画祭上映、2010年の英国DVD発売、2012年の日本DVD発売へ広がった作品として整理しています。
おっぱいゾンビの基本情報を先に整理
おっぱいゾンビを語る前に、まず作品の基本情報を押さえておきます。
この映画は、映画館で大きく話題になった作品ではありません。
日本では当然ながら劇場未公開。
国内では2012年1月13日にDVDとして流通した英国B級ホラーです。
興行収入や上映館数で語るより、どのような形で日本に入ってきたのかを見るほうが、この作品の正体に近づけます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 邦題 | おっぱいゾンビ |
| 原題 | Zombie Women of Satan |
| 製作国 | イギリス |
| 製作年 | 2009年 |
| 日本での流通開始 | 2012年1月13日 DVD発売 |
| 日本公開 | 劇場未公開 |
| 監督 | スティーヴ・オブライエン、ウォーレン・スピード |
| 脚本 | ウォーレン・スピード |
| 上映時間 | 約84分 |
| 日本発売元 | J.V.D. |
| 英国DVD流通 | Revolver Entertainment |
| 北米流通 | Screen Media Films |
| ジャンル | ゾンビホラー、B級ホラー、カルト映画 |
| 続編 | Zombie Women of Satan 2 |
| 第3作 | 企画が告知された形跡あり |
| 主な見どころ | 低予算感、悪趣味な笑い、バーレスク風の見世物感 |
| 向いている人 | B級映画やカルトホラーを笑って見られる人 |
| 向いていない人 | 本格的な恐怖や完成度の高いゾンビ映画を求める人 |
結論から言うと、おっぱいゾンビは万人向けではありません。
週末の夜に本気で怖い映画を見たい人には、全然、向かないでしょう。
ただし、B級映画特有の粗さを楽しめる人なら、話のネタにはなります。
見終わったあとに、面白かったと素直には言いにくい。
でも、なぜかタイトルだけは頭に残る。
おっぱいの言葉の響きは男性からしたら興奮するワードですから。
この残り方が、本作らしさです。
興行収入ではなくDVD流通で見るべき作品
おっぱいゾンビは、日本で劇場公開されていません。
そのため、初週興収、累計興収、上映館数、興行ランキングのような数字では語りにくい作品です。
大作映画なら、何億円売れたか、何万人が見たかで注目されます。
けれど、この映画は違います。
レンタル店のホラー棚。
DVD販売ページ。
B級映画好きの口コミ。
そうした小さな場所で見つけられるタイプの作品です。
当然、レンタル店に並んでも1本だけの陳列になります。
つまり、おっぱいゾンビは興行作品ではなく、流通作品として見るほうが自然です。
続編があることもカルト性の証拠
おっぱいゾンビには、続編 Zombie Women of Satan 2 があります。
さらに、第3作の企画が告知された形跡もあります。
これは意外と重要です。
本当に何も残らない映画なら、続編の話は出にくいです。
批評家に絶賛されなくても、広い観客に愛されなくても、一部の人が覚えていたから続いたと考えられます。
おっぱいゾンビは、大ヒット映画ではありません。
でも、完全に消えた映画でもありません。
狭い範囲で、変に、しぶとく残った。
この残り方こそ、カルト映画らしさです。
おっぱいゾンビはどんな映画なのか
おっぱいゾンビは、イギリスで作られた低予算ゾンビホラーです。
ただし、巨匠ロメロ作品のような社会派ゾンビ映画ではありません。
怖さで観客を追い込む映画でもありません。
むしろ、フリークショー、バーレスク、お下品な笑い、ゾンビ表現を雑に混ぜたような作品です。
画面は安い。
演出も荒い。
物語もすっきりしていません。
普通に見れば、欠点はすぐに見つかります。
それでも、本作には妙な勢いがあります。
きれいに整った映画では出せない、汚れた熱のようなものがあるからです。
怖さよりも見世物感が前に出る
おっぱいゾンビを見て最初に感じるのは、恐怖よりも変な空気です。
ゾンビ映画なのに、怖がらせる気配が弱い。
その代わり、観客に変なものを見せようとする意欲はあります。
怖い場面を積み上げるのではなく、悪趣味な画面を出してくる。
観客を震えさせるより、困らせる。
うまく笑わせるより、苦笑いさせる。
この映画は、ホラーというより見世物に近いです。
だから、怖い映画を見たい人は早い段階で肩すかしを食います。
たぶん開始10分から15分くらいで、これは普通のゾンビ映画ではないと気づくはずです。
そこで腹を立てるか。
それとも、そういう映画だと割り切るか。
おっぱいゾンビの評価は、ほとんどこの分かれ道で決まります。
邦題のインパクトが強すぎる
おっぱいゾンビという邦題は、かなり強烈です。
上品ではありません。
むしろ、あからさまです。
でも、一度見たら忘れにくい。
レンタル店のホラー棚にこのタイトルが並んでいたら、目に入ります。
有名作をひと通り見た人ほど、つい手に取りたくなるかもしれません。
ただし、邦題が強いぶん、期待値も大きく上がります。
タイトルを見た人は、もっと派手で、もっと分かりやすいエロゾンビ映画を想像します。
ところが実際には、英国インディーズ特有の低予算感と、バーレスク風の悪ノリが目立ちます。
ここでズレが生まれます。
思っていたより怖くない。
思っていたより派手ではない。
思っていたほどタイトル通りでもない。
このズレが、低評価につながりやすい部分です。
作品よりもタイトルが先に勝っている
おっぱいゾンビというタイトルは、作品の入口としては強いです。
ただし、強すぎます、もう後先考えず振り切っています。
タイトルを見た時点で、観客は勝手に映画の中身を想像します。
もっと露骨で、もっとバカバカしく、もっと分かりやすい作品だろうと考えるわけです。
でも、実際に再生すると、その期待にぴったり合うわけではありません。
ここが本作の難しいところです。
タイトルは観客を呼びます。
同時に、観客をがっかりさせる原因にもなります。
おっぱいゾンビは、作品そのものより先にタイトルが勝ってしまった映画です。
だからこそ、低評価でも記憶に残ります。
おっぱいゾンビはなぜ評価が低いのか
おっぱいゾンビの評価が低くなりやすい理由は、はっきりしています。
映画として見ると、弱い部分が多いからです。
怖さが弱い。
脚本が粗い。
演出に安っぽさがある。
笑いもかなり人を選ぶ。
正統派の映画レビューで採点すれば、高得点はつきにくいでしょう。
ホラーとしての怖さはかなり弱い
ゾンビ映画に何を求めるかで、本作の印象は大きく変わります。
ゾンビに追われる緊張感。
逃げ場のない恐怖。
人間関係が崩れていく重さ。
社会風刺や人間の醜さ。
そうした要素を期待すると、おっぱいゾンビは物足りません。
怖さで押す映画ではないからです。
夜11時に部屋を暗くして、少し身構えて再生する。
でも、しばらく見ても背筋が冷える感じはあまり来ない。
気づけばスマホを触りたくなる。
そんなタイプの映画です。
怖くないホラーがすべて悪いわけではありません。
ただ、おっぱいゾンビの場合、怖さ以外の部分もかなりクセが強いため、合わない人にはかなりきつく感じます。
コメディとしても人を選ぶ
本作には下品な笑いや悪趣味な見せ方があります。
ただ、笑えるかどうかはかなり微妙です。
うまいブラックユーモアというより、低予算映画の悪ノリに近いです。
好きな人は、くだらないなと笑えます。
苦手な人は、ただ雑に見えるでしょう。
ここも評価が分かれる理由です。
B級映画では、くだらなさが魅力になることがあります。
ただし、くだらなさを面白がるには、見る側にも余裕が必要です。
今日は本気で面白い映画を見たい。
時間を無駄にしたくない。
完成度の高い一本を選びたい。
そんな気分の日に見ると、おっぱいゾンビはかなり不利です、正直、がっかりします。
タイトルと中身のズレで損をしている
本作が低評価を受けやすい最大の理由は、タイトルと中身のズレです。
おっぱいゾンビという邦題は、ある意味で作品より先に勝っています。
タイトルだけで期待値を作り、観客の想像をふくらませます。
ところが、実際に見ると、タイトルから想像するほど単純な満足感はありません。
このズレは大きいです。
たとえば、店で激辛ラーメンと書かれた商品を買ったのに、食べたら中途半端に辛いだけだった。
そんな感覚に近いかもしれません。
タイトルは強い。
でも、作品がその強さに追いついていない。
このもどかしさが、おっぱいゾンビの評価を下げています。
それでもおっぱいゾンビが語られる理由
おっぱいゾンビは、ほめにくい映画です。
けれど、完全に忘れられる映画でもありません。
この差は大きいです。
本当に何も残らない映画なら、低評価のまま消えていきます。
タイトルも思い出されず、誰かに話すこともありません。
おっぱいゾンビは違います。
見終わった直後は、なんだこれはと思うかもしれません。
でも、翌日になるとタイトルだけは妙に残っている。
人に話すときも、内容よりまず名前を言いたくなる。
ここにカルト映画としての強さがあります。
作品よりタイトルが記憶に残る
おっぱいゾンビという邦題は、正直かなり反則です。
映画の中身を細かく覚えていなくても、タイトルは忘れません。
B級映画では、この忘れにくさがかなり重要です。
名作として記憶される映画もあります。
一方で、変なタイトルで生き残る映画もあります。
おっぱいゾンビは後者です。
作品としての完成度ではなく、名前の強さで人の記憶に残ります。
これは映画としては弱点でもあり、商品としては武器です。
低予算映画の粗さが逆に味になる
おっぱいゾンビの粗さは、普通に見れば駄作に近いです。
でも、カルト的なB級映画好きにとっては、そこに味が出ます。
安い画面。
強引な展開。
変なキャラクター。
妙に雑な演出。
大作映画なら許されない部分が、低予算ホラーでは笑いどころになることがあります。
もちろん、何でも許されるわけではありません。
つまらないものはつまらない。
ただ、おっぱいゾンビの場合、低予算の粗さと悪趣味な見世物感が噛み合って、妙な存在感を出しています。
きれいではありません。
上手でもありません。
けれど、妙に汚れた熱があります。
そこを楽しめる人には、ただの低評価映画では終わりません。
ひどい映画なのに話したくなる
おっぱいゾンビは、見終わったあとに静かに感動する映画ではありません。
むしろ、誰かにこう言いたくなる映画です。
変な映画を見た。
思っていたのと違った。
でも、タイトルだけは忘れられない。
この話したくなる力は、意外と侮れません。
映画には、完成度は高いのに会話に残らない作品があります。
反対に、出来は粗いのに人に言いたくなる作品もあります。
おっぱいゾンビは、後者です。
だから低評価でも、完全には消えません。
誰かが思い出し、誰かが検索し、また誰かが怖いもの見たさで再生ボタンを押します。
英国低予算ホラーとして見ると面白さが変わる
おっぱいゾンビを日本の感覚だけで見ると、ただの変な邦題映画に見えます。
でも、英国低予算ホラーとして見ると、少し印象が変わります。
本作は、大きな商業スタジオが作った作品ではありません。
イギリス北東部の小さな制作文化、ライブイベント、バーレスクやフリークショーの空気とつながっています。
ここを知ると、作品の雑さにも理由が見えてきます。
フリークショーとバーレスクの空気がある
おっぱいゾンビは、物語で見せる映画というより、場面ごとの見世物で押す映画です。
次に何を見せるのか。
どこまで悪趣味に振るのか。
観客をどう困らせるのか。
この発想が強く出ています。
怖がらせるより、見せつける。
感動させるより、呆れさせる。
きれいに整えるより、変な印象を残す。
これは、フリークショーやバーレスクに近い感覚です。
だから、普通のホラー映画として見ると弱い。
でも、見世物ホラーとして見ると、作品の狙いは見えてきます。
問題は、その狙いを好きになれるかどうかです。
地方発の低予算ホラーとしてのしぶとさ
本作には、大作映画のち密さとストーリー性はありません。
限られた予算で、限られた環境で、どうにか目立とうとしている映画です。
だから、上品にまとまる余裕はない。
むしろ、変な方向へ振り切ることで、存在感を作ろうとしています。
ここに、地方発の低予算ホラーらしいしぶとさがあります。
大作には勝てない。
映像美でも、有名俳優でも、宣伝力でも負ける。
だから、タイトルと悪趣味で目を引く。
この戦い方は、ある意味でかなり正直です。
そうなんです、世の中目立ったもん勝ちなんです。
整っていないからこそ残る違和感
普通なら、映画は整っているほど見やすくなります。
物語が分かりやすい。
演技が自然。
音楽が場面に合っている。
怖がらせるタイミングも計算されている。
おっぱいゾンビは、その反対側にあります。
整っていない。
でも、その整っていなさが変な違和感として残ります。
もちろん、これは褒め言葉だけではありません。
雑に見える部分も多いです。
ただ、きれいにまとまっていないからこそ、妙に引っかかる。
この引っかかりが、本作をただの埋もれた低予算映画で終わらせていません。
欲望と嫌悪が同じ画面にある気持ち悪さ
おっぱいゾンビを少し深く見るなら、中心にあるのは欲望と嫌悪のぶつかり合いです。
ゾンビは、腐った身体の象徴です。
怖い、汚い、近づきたくない。
普通なら、そう感じる存在です。
本作はそこに性的なイメージを重ねます。
つまり観客は、見たい気持ちと見たくない気持ちを同時に持たされます。
ここがかなり悪趣味です。
けれど、この悪趣味さこそ本作の核でもあります。
ゾンビ映画は身体の崩壊を見せるジャンル
ゾンビ映画は、人間の身体が壊れていく姿を見せます。
皮膚が崩れる。
理性が消える。
人間だったものが、人間ではない何かに変わる。
そこには、強い嫌悪感があります。
おっぱいゾンビは、その嫌悪感に性的な視線を混ぜます。
すると、ゾンビだけでなく、見ている側の欲望まで少し気まずくなります。
自分は何を見ようとしているのか。
何に引っかかっているのか。
本作の気持ち悪さは、そこから出ています。
低俗さは欠点であり武器でもある
おっぱいゾンビは低俗です、お下品です。
そこを上品に言い換える必要はありません。
むしろ、低俗さを隠さない映画です。
ただし、本作の場合、低俗さは欠点であり武器でもあります。
お下品だから嫌われる。
でも、お下品だからみんなに覚えられる。
作りが安っぽいから評価を落とす。
でも、安っぽいからこそB級映画として熱く?語れる。
この矛盾を抱えたまま残っているのが、おっぱいゾンビです。
ただし、今の感覚で見ると注意も必要です。
女性の身体を雑に商品化しているように見える部分があります。
性的な見せ方も、古く感じる人がいるでしょう。
カルト映画だから何でも許されるわけではありません。
面白がるなら、そうした雑さや古さも含めて見る必要があります。
見る側の欲望まで少し気まずくなる
おっぱいゾンビの悪趣味さは、単に画面が下品だから生まれるわけではありません。
見ている側の気持ちまで少し気まずくするから、後味が妙に残ります。
タイトルに引かれて再生した。
でも、見ているうちに、これは自分が何を期待していたのかと少し冷静になる。
この感覚は、B級ホラーならではです。
映画の中のゾンビだけが気持ち悪いのではありません。
タイトルに釣られて見始めた観客の好奇心まで、作品の一部になってしまう。
そこが、おっぱいゾンビのいやらしいところです。
おっぱいゾンビは見る価値があるのか
おっぱいゾンビを見る価値があるかと聞かれたら、答えは少し複雑です。
普通の意味では、強くすすめにくいです。
怖い映画を見たい人にも、完成度の高い映画を見たい人にも合いません。
ただし、B級ホラーやカルト映画の世界を知りたい人には、のぞいてみる価値があります。
向いている人
おっぱいゾンビが向いているのは、次のような人です。
B級映画の粗さを笑える人。
変な邦題の映画を掘るのが好きな人。
低予算ホラーの安っぽさに愛着を持てる人。
ひどいと言いながら最後まで見られる人。
映画を見たあと、友人とツッコミながら話す時間まで楽しめる人。
このタイプの人なら、おっぱいゾンビは話のネタになります。
見終わったあとに、すごい映画だったとは言いにくい。
でも、妙なものを見たという記憶は残ります。
向いていない人
反対に、次のような人には向いていません。
本気で怖いゾンビ映画を見たい人。
脚本の完成度を重視する人。
映像の美しさや演技のうまさを求める人。
下品な笑いが苦手な人。
映画を見る時間を絶対に外したくない人。
このタイプの人が見ると、かなり不満が残る可能性があります。
特に、タイトルから派手なエロゾンビ映画を期待すると危険です。
思っていた内容と違うと感じやすいからです。
見るなら、期待値を下げたほうがいいです。
名作を見に行くのではありません。
珍品をのぞきに行く。
このくらいの距離感がちょうどいいです。
見る前に期待値を下げるのが正解
おっぱいゾンビを見るなら、最初から期待値を下げてください。
怖さを求めない。
完成度を求めすぎない。
タイトル通りの派手さも期待しすぎない。
この3つを頭に入れておくと、失望は少し減ります。
逆に、何も知らずに再生すると、かなり戸惑うはずです。
おっぱいゾンビは、満足するために見る映画というより、変な映画を確認するために見る作品です。
この距離感を持てるかどうかで、感想は大きく変わります。
他のゾンビ映画と比べたときの立ち位置
おっぱいゾンビは、ゾンビ映画の王道からは外れています。
ロメロ作品のような社会風刺。
ドーン・オブ・ザ・デッドのような緊張感。
ショーン・オブ・ザ・デッドのようなコメディの完成度。
そうした作品と比べると、勝負になりません。
けれど、おっぱいゾンビには別の役割があります。
ゾンビ映画の本道ではなく、脇道です。
きれいに舗装された道ではなく、妙な看板が立っている裏路地です。
普通なら通り過ぎる。
でも、気になる人はのぞいてしまう。
この立ち位置こそ、本作らしさです。
王道ゾンビ映画ではない
おっぱいゾンビは、ゾンビ映画の入門には向きません。
初めてゾンビ映画を見る人が本作から入ると、ジャンルそのものを誤解するかもしれません。
ゾンビ映画には、もっと怖い作品も、もっと面白い作品も、もっと深い作品もあります。
本作は、その中心ではありません。
むしろ、中心から大きく外れた場所で、悪趣味な看板を掲げている映画です。
だからこそ、ゾンビ映画をある程度見てきた人のほうが楽しみやすいです。
そうなんです、ゾンビ映画を極めた猛者だけが呆れて楽しめる映画なんです。
カルト映画としての楽しみ方が合う
カルト映画は、完成度だけで語れません。
低評価でも残る。
失敗している部分まで語られる。
好きな人が狭い範囲でしつこく話題にする。
おっぱいゾンビは、まさにそのタイプです。
名作だから見てほしい、とは言いにくい。
でも、こういう映画もあると知る意味はあります。
B級映画の世界には、きれいな成功作だけではなく、変な失敗作、妙な珍品、語りたくなる低評価映画があります。
おっぱいゾンビは、その棚に置くべき一本です。
ゾンビ映画の本筋から外れた脇道作品
本作は、ゾンビ映画の歴史を大きく変えた作品ではありません。
新しい恐怖表現を作った作品でもありません。
ただ、ゾンビという題材がどれだけ雑多に使われてきたかを知るには、分かりやすい一本です。
ゾンビ映画には、社会派もあります。
アクション寄りもあります。
コメディもあります。
その中には、おっぱいゾンビのような悪趣味な見世物型もある。
そう考えると、本作は王道ではなくても、ゾンビ映画文化の脇道を示す作品として見られます。
おっぱいゾンビがカルト化した理由
おっぱいゾンビがカルト化した理由は、完成度ではありません。
むしろ、完成度の低さ、邦題の強さ、低俗さ、流通の狭さが重なった結果です。
大勢に愛されたわけではありません。
高く評価されたわけでもありません。
それでも、狭い範囲で残った。
この残り方がカルトです。
低評価でも話題にしやすい
おっぱいゾンビは、ほめるより話題にしやすい映画です。
すごく良かったと語るより、ひどかったけど忘れられないと話すほうが似合います。
これはカルト映画ではよくあります。
点数は低い。
でも、名前を出すと場が動く。
内容を説明するだけで、少し笑いが起きる。
おっぱいゾンビというタイトルには、その力があります。
続編の存在がしぶとさを示している
本作には続編があります。
さらに第3作の企画も語られています。
これは重要です。
完全に忘れられた映画なら、続編の話は出にくいです。
批評家が冷たくても、広い観客に刺さらなくても、一部の人が覚えていたから続いたと考えられます。
つまり、おっぱいゾンビは大成功作ではないものの、完全な消耗品でもありませんでした。
狭く、変に、しぶとく残った。
この残り方が、本作の一番面白いところです。
傑作ではなく珍品として生き残った
おっぱいゾンビは、傑作として再評価された映画ではありません。
ここは大事です。
低評価だった作品が、あとから名作だったと見直されるケースもあります。
でも、本作はそのタイプではありません。
おっぱいゾンビは、ひどさや粗さを含めて語られる映画です。
つまり、評価が逆転したのではなく、楽しみ方が変わったのです。
真面目に怖い映画として見るのではなく、変なB級映画として見る。
完成度を求めるのではなく、タイトルと悪趣味さを含めて味わう。
この見方に切り替わったことで、本作はカルト珍品として生き残りました。
おっぱいゾンビを見る前によくある疑問
ここでは、おっぱいゾンビを検索する人が気になりやすい疑問を整理します。
見る前にここを押さえておくと、期待外れを少し減らせます。
おっぱいゾンビは怖い映画ですか
本格的な怖さを期待すると、かなり物足りません。
おっぱいゾンビは、恐怖でじわじわ追い込む映画ではありません。
ゾンビの怖さより、低予算ホラー特有の悪趣味な見世物感が前に出ます。
怖い映画を見たいなら、別のゾンビ映画を選んだほうが満足しやすいです。
おっぱいゾンビは面白いですか
普通の意味では、人を選びます。
完成度の高い映画を見たい人には向きません。
ただ、B級映画の粗さや変な邦題を笑える人なら、珍品として楽しめる可能性があります。
面白いかどうかより、変な映画を見たと言いたくなる作品です。
おっぱいゾンビは日本で劇場公開されましたか
日本では劇場未公開です。
国内では2012年1月13日にDVDとして流通しました。
そのため、映画館での興行成績や上映館数では語りにくい作品です。
おっぱいゾンビには続編がありますか
続編 Zombie Women of Satan 2 があります。
さらに、第3作の企画が告知された形跡もあります。
大ヒット作ではないものの、狭い範囲でカルト的に残った作品と見てよいでしょう。
おっぱいゾンビはどんな人に向いていますか
低予算ホラー、カルト映画、変な邦題の作品を楽しめる人に向いています。
反対に、本気で怖いゾンビ映画を見たい人や、脚本の完成度を重視する人には合いにくいです。
まとめ おっぱいゾンビはひどいけれど忘れにくい英国B級ホラー
おっぱいゾンビは、完成度の高いホラー映画ではありません。
怖さは弱い。
物語は粗い。
演出も安っぽい。
邦題から期待するほど、分かりやすい満足感もありません。
普通の意味では、かなりすすめにくい映画です。
それでも、本作はただの失敗作では終わりません。
日本では劇場未公開のDVD直行作品として広まり、英国低予算ホラーの見世物感をまといながら、悪趣味なタイトルと低俗さで記憶に残りました。
おっぱいゾンビは名作ではありません。
でも、忘れにくい珍品です。
怖い映画を探している人には向きません。
ただ、B級映画の沼をのぞきたい人には、かなり分かりやすい一本です。
再生するなら、期待値は下げてください。
名作を見るのではなく、変な映画を見に行く。
その距離感なら、おっぱいゾンビという奇妙な映画のしぶとさが少し見えてきます。
